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ツバメのしっぽ。


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小説(CP)

日本君誕生日(日中)

2010.02.10  *Edit 

『いいあるか?明日の十三時位に我の家にくるよろし』

耀さんの家についたところで、昨日の彼の言葉を思い出す。
彼は鍵はかけてないから勝手に入ってきて構わない、などと言っていたが、流石に玄関より奥に上がるのは失礼だろうと思い、先ほどからここ、玄関で迎えを待っていた。
しかし、誰か来るどころか、誰の気配も感じない。

「耀さん…?」

声をかけてみるが家の中からの返事はない。
今度は少し大きな声を出してみたが結果は同じだった。

仕方なく家に上がり、まっすぐと伸びる廊下を進んでいく。
この家の構造のせいか、まだ明るいはずの時間にも関わらず廊下は薄暗い。
そんな中、少し開いた戸の隙間から一筋の光が漏れていることに気がついた。
まさかと思いながらそっと戸に手を掛ける。
そしてゆっくりと戸を開いた。

「誕生日おめでとうなんだぜ!」
「おめでとうございます。菊さん」
「…Happy birthday」
「菊、誕生日おめでとうある!」

部屋の中から次々に飛び出てくる祝いの言葉。
今自分が置かれている状況を把握出来ず戸惑っていると耀さんが声をかけてきた。

「日本どうしたある」

もしかして自分の誕生日忘れてたあるか?
その一言でやっと今日が自分の誕生日だと言うことを思い出す。

「やっぱり忘れてたみたいあるな」

それくらいわかっていた、とでも言うような目に羞恥心がこみ上げた。



* * *

「兄貴の料理の起源は俺~」
「ちょっとっ!それ私が取ってたのに!」
「お前らマジうるさすぎ」

ほのぼのとした三人のやりとりに頬が緩むのが自分でも分かる。
ちらりと横を見れば隣の彼もまた同じようだった。

「はぁ~、あいつらは元気あるな~」
「ふふ、まぁ私たちと違って若いですからね」

数時間前からずっと同じテンションではしゃぐ三人を部屋の隅の方で眺めながら二人言葉を交わす。しばらく話していた時、ある一つのことを思い出す。
同時に、少し狡い考えも。
「耀さん、誕生日プレゼントは貰えないんですか?」
唐突な私の言葉に怪訝な目を向ける耀さん。

「何言ってるあるか。さっき渡したある」

「あんなの貰う気になれませんよ」

先ほど渡された奇妙な笑いをした人形を思い出しとっさに答える。

「じゃあ何が欲しいあるか?言ってみるよろし」

彼の答えをすっぱりと切り捨てた私に、彼はとても不服そうな顔をしながら問い返した。
ここまで思いどうりの返答はなかなかないだろう。
そう考えると思わず笑みがこぼれる。

私を軽く睨む彼の腕を引き、耳元で囁く。

「耀さん、あなたが欲しいです」
私の一言に紅くなった彼の腰を引き、彼の唇に軽く口づける。

きっと今年が今までで一番いい誕生日になるだろうと思いながら…。



一年に一度の素敵な日
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